ガーデニングで保湿や雑草対策にくるみの殻をマルチング材として使ってますか?
もし使っているのなら、かならず害虫やカビ、強風に大雨などのリスク対策をしましょう。
また、これからくるみの殻を使おうと考えている人は、ほかにもどんなデメリットがあるのか、その対策方法などをしっかり学ぶことをおすすめします。
この記事では、見た目も美しく人気のマルチング材のくるみの殻のデメリットとその対策をくわしく解説します。
具体的な問題点とその対策方法を知ることで、くるみの殻を上手に活用し、素敵なガーデニングライフを送りましょう。

ガーデニングでくるみの殻を使う主なデメリット

くるみの殻は自然素材ならではのナチュラルな風合いが魅力ですが、いくつかのデメリットも存在します。ここでは以下の特に注意すべき点について詳しく解説します。
- 害虫の発生リスク
- カビの発生リスク
- 強風・大雨のリスク
- 鳥が糞をするリスク
- 犬やペットが誤食するリスク
- メンテナンスの手間
- くるみの殻特有の成分によるリスク
害虫の発生リスク
くるみの殻は、シロアリ、ナメクジ、ゴキブリなどの害虫にとって、快適な隠れ家や餌場となる可能性があります。
- シロアリ: くるみの殻はセルロースを含み、シロアリの好物です。特に湿った環境では、シロアリが巣を作るリスクが高まります。
- ナメクジ: 湿気を好むナメクジにとって、くるみの殻の下は格好の住処です。また、新芽を食害されるリスクもあります。
- ゴキブリ: くるみの殻の隙間は、ゴキブリが隠れるのに適した場所です。また、食べ残しなどが付着すると、それを目当てに集まってくることもあります。
これらの害虫は、植物だけでなく家屋にも被害を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
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カビの発生リスク

くるみの殻は、雨や水やりによって常に湿った状態が続くと、腐ることがあり、カビが発生しやすくなります。
- カビの種類: 白カビ、黒カビ、青カビなど、様々な種類のカビが発生する可能性があります。
- 見た目の問題: カビが生えると、くるみの殻の色が変色したり不快な臭いを放ったりすることがあります。
- 植物への影響: 植物に直接的な害を与えるカビは少ないですが、見た目が悪くなるだけでなくアレルギーの原因となることもあります。
(具体的なカビ対策の章へ)
強風・大雨のリスク
くるみの殻は比較的軽いため強風で飛んでいく可能性があります。また、大雨で流されることもあるでしょう。
飛散や流出を防ぐためには適切な対策が必要です。特に、風の強い地域や、傾斜のある場所は要注意ですね。
(具体的な飛散・流出対策の章へ)
鳥が糞をするリスク

くるみの殻を敷き詰めた場所は鳥が餌を探しに来る場所になりやすく、結果的に鳥が糞をする場所になってしまうことがあります。
鳥の糞は見た目が悪く不衛生です。また、においや害虫の発生などデメリットが多いのでしっかり対策しましょう。
(具体的な鳥の糞対策の章へ)
犬やペットが誤食するリスク

犬やペットがいるご家庭では、くるみの殻を誤食してしまうリスクにも注意が必要です。
- 消化不良: くるみの殻は硬いため、犬や猫が食べると消化不良を起こす可能性があります。
- 喉に詰まらせる: 大きな殻を飲み込むと喉に詰まらせてしまう危険性もあります。
(具体的なペット対策の章へ)
メンテナンスの手間
くるみの殻のマルチングは、他のマルチング材に比べてメンテナンスに手間がかかる場合があります。
- 定期的な補充: 飛散や流出、腐敗などにより、定期的にくるみの殻を補充する必要があります。
- 交換: カビや害虫が発生した場合は、くるみの殻をすべて交換する必要があるかもしれません。
くるみの殻特有の成分によるリスク

くるみの殻にはジュグロンという物質が含まれ、周囲の植物の成長を阻害するアレロパシー効果を引き起こします。
土壌中で活性化し、特にトマトを枯らす、レタスの発芽を阻害するなど、影響は長期に及ぶこともあり注意が必要です。
分解時もジュグロンが放出され続けるため、使用場所や周囲の植物には十分な注意が必要です。耐久性が高いがゆえに影響が持続し、庭全体の植物に悪影響を及ぼすため、特に初心者の方は慎重な管理が求められます。
対策としては、ジュグロンに敏感な植物(トマトやレタスなど)の近くでの使用を避け、他のマルチング材と混ぜて使用することでアレロパシー効果を軽減させること。また、定期的にマルチング材を入れ替え、土壌の質を保つことが推奨されます。
くるみの殻のデメリットを解消!効果的な対策と注意点

ここでは、先述したデメリットを解消するための具体的な対策と、くるみの殻を上手に活用するための注意点をご紹介します。
害虫対策
くるみの殻マルチングでの害虫対策としては定期的な観察が重要です。殻の下に湿気がたまると害虫の住処になるため、適切な厚さ(5cm程度)を保ち、植物の根元から離して敷くことで通気性を確保しましょう。
また、シナモンパウダーやニームオイルなどの天然忌避剤を混ぜると効果的です。マルチングを定期的に掻き混ぜることで害虫の繁殖サイクルを妨げます。過剰な水やりを避け、害虫が発生した場合は早期に除去し、必要に応じて天然由来の殺虫剤を使用してください。
対策 | 詳細 |
防虫剤の使用 | くるみの殻を敷く前に、土壌に防虫剤を散布する。天然成分由来の防虫剤もおすすめです。 |
定期的な点検 | くるみの殻の下や周辺を定期的に点検し、害虫の発生を早期に発見する。 |
適切な管理 | 水はけを良くし、過剰な湿気を避ける。落ち葉や食べ残しなど、害虫の餌となるものを放置しない。 |
天敵の利用 | テントウムシなど、害虫を捕食する益虫を呼び込む植物を植える。 |
カビ対策
くるみの殻をマルチング材として使用する際のカビ対策としては、適切な通気性の確保が最も重要です。殻は厚さ5cm以下に抑え、植物の茎から少し離して敷くようにしましょう。
過度の水やりを避け、表面が乾燥するタイミングで灌水します。殻を敷く前に完全に乾燥させておくことも効果的です。定期的にマルチング層を軽く混ぜて通気性を保ち、カビが発生した部分は速やかに除去して新しいものと交換してください。重曹水や希釈した過酸化水素水の散布も予防に役立ちます。
- 通気性の確保: くるみの殻を厚く敷きすぎず、適度な厚さ(2〜3cm程度)に保ち、空気の通り道を確保する。
- 水はけの改善: 水はけの悪い場所では、土壌改良を行う、または高畝にするなどの対策をとる。
- 乾燥を促す: 日当たりの良い場所に設置し、表面が乾きやすい環境を整える。
- 定期的な交換: カビが発生した場合は、早めにその部分のくるみの殻を取り除き、新しいものと交換する。
飛散・流出対策
くるみの殻の飛散・流出防止には、適度に湿らせてから敷くことで重みをつけるのが効果的です。周囲に枠や縁取りを設置して物理的に殻を留めましょう。
大きめの殻を使用するか、細かい殻と混ぜて安定性を高めます。表面に園芸用ネットやジュート麻布を軽く被せるとさらに効果的ですね。
急斜面では段差を作って流出を防ぎ、強風が予想される場合は一時的に不織布で覆うこともできます。植物が成長して地表を覆うようになれば自然に安定します。定期的に点検し、必要に応じて補充してください。
- 風対策:
- くるみの殻を敷いた上に、バークチップや腐葉土などの重みのあるマルチング材を薄く重ねる。
- 風の強い日は、飛散防止のためにネットをかぶせる。
- 大雨対策:
- レンガや石などで囲いを作り、くるみの殻が流れ出さないようにする。
- 傾斜のある場所では、土留めを設置する。
鳥の糞対策
くるみの殻マルチング上の鳥の糞対策としては、鳥よけの反射テープやCDディスクを吊るして光の反射で鳥を遠ざけることが効果的です。模型の鷹やフクロウなどの捕食者の置物を設置するのもいいですね。
防鳥ネットを植栽エリアの上に張ることで物理的に鳥の接近を防くことも可能。音や動きを出す風車型の鳥よけグッズも役立ちます。
鳥の糞を見つけたら速やかに除去し、必要に応じてくるみの殻の表層を新しいものと交換してください。鳥の好む餌場を庭の別の場所に設けることで、マルチングエリアからの注意をそらすことも効果的な戦略です。
- ネットを張る: くるみの殻を敷いた上から、防鳥ネットを張る。
- 忌避剤を使う: 鳥が嫌がる臭いや音を発する忌避剤を使用する。
- 反射材を使う: キラキラと光るものを設置し、鳥を寄せ付けないようにする。
ペット対策
くるみの殻のマルチング材を使用する際のペット誤食対策としては、園芸用フェンスや柵を設置してペットがアクセスできないようにするのが最も効果的です。柑橘系の精油や唐辛子パウダーなど、ペットが嫌う天然の忌避剤を殻に軽く散布するのも役立ちます。
監視下でのみペットを庭に出し「ダメ」などの命令を徹底しつけることも重要です。ペットが屋外にいるときは常に注意を払い、代わりになる安全な噛むおもちゃを用意して気をそらすことも効果的です。症状が出た場合はすぐに獣医に相談してください。
- 立ち入り禁止: ペットがガーデニングスペースに入らないように、柵などを設置する。
- 監視: ペットが庭で遊ぶ際は、誤食しないように注意深く監視する。
腐敗対策:肥料としての活用法
くるみの殻が腐ることはデメリットである反面、肥料として活用できるメリットにもなります。
くるみの殻はゆっくりと分解され、土壌に有機物を供給。完全に腐る前のカビが発生していない状態であれば、土に混ぜて肥料として再利用することができます。
肥料として期待できる効果
- 土壌の通気性、保水性、排水性の改善
- 土壌の微生物を活性化
- 栄養分の供給(ミネラルなど)
注意点
- 肥料として使用する場合は、細かく砕いてから土に混ぜ込む。
- 一度に大量に混ぜ込むと土壌のバランスが崩れる可能性があるため、少しずつ様子を見ながら使用。
くるみの殻の購入場所と環境への配慮
くるみの殻は、ホームセンターの園芸コーナーやインターネット通販などで購入できます。購入する際は以下の点に注意しましょう。
- 産地を確認する: 輸入品は、輸送時に防虫処理されている可能性があるため、国産のものを選ぶ。
- 未処理のものを選ぶ: 薬剤処理されていない、自然な状態のくるみの殻を選ぶ。
くるみの殻は、廃棄されるはずだったものを再利用した環境に優しいマルチング材です。環境への負荷を減らして、持続可能なガーデニングを楽しみたいですね。
ガーデニングでくるみの殻を使うデメリットを理解して、上手に活用しよう!
ガーデニングにおけるくるみの殻の使用には、主に以下のようなデメリットがあります。
- 害虫の発生
- カビの発生
- 強風による飛散
- 大雨による流出
また、それ以外にも鳥の糞やペットの誤食、くるみの殻特有の成分によるリスクもなどもあり、メンテナンスに手間がかかりがちです。
害虫の発生、カビの繁殖、風による飛散、大雨による流出などのデメリットがあります。しかし、これらのデメリットは、適切な対策を講じることで、十分に軽減できます。
しかし、この記事で紹介した対策を参考にし、くるみの殻のデメリットを理解し上手に活用すればリスクは十分に軽減できるでしょう。
くるみの殻は、自然の温もりを感じられる魅力的で優れたマルチング材です。その特性を理解し、適切な管理を行うことで、あなたのガーデニングライフをより豊かにしてくれますよ。
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