パキラは人気の観葉植物ですが、環境によっては幹が細くなり、ひょろひょろになってしまうことがあります。
ひょろひょろのままでは倒れやすくなったり、見た目のバランスが悪くなったりしてカッコ悪いですよね。
でも、適切な剪定を行うことで健康的で丈夫なパキラに復活させることができます。
本記事では、剪定の方法や成長を促すコツを初心者向けに詳しく解説します。

パキラがひょろひょろになる原因と剪定が必要な理由

パキラの幹や枝がひょろひょろと細くなり、頼りない見た目になってしまう原因はさまざまです。以下に、主な原因と剪定の必要性について詳しく解説します。
背が高くなりすぎた原因は徒長?適切な育成環境とは
徒長(とちょう)とは?:作物・樹木の茎や枝などがむだにのびてしまうこと。肥料の過多、日照の不足などから起こる。(goo辞書)
パキラがひょろひょろになる主な原因は、以下のような要因が考えられます。
- 日光不足
- 水やりの管理不足
- 寒さによるストレス
- 肥料の過剰または不足
- 風通しの悪さ
- 病害虫の影響
適切な育成環境も解説しながらそれぞれくわしく見ていきましょう。
日光不足:パキラは明るい場所を好む植物です。特に春から秋にかけて十分な日光を浴びないと茎が徒長し、ひょろひょろと細くなりやすくなります。真夏の直射日光を避けつつ、できるだけ明るい場所に置くことが大切です。
水やりの管理不足:水が足りないと葉がしおれ成長が鈍化します。一方で、水の与えすぎも根腐れを引き起こし健康な成長を妨げる原因となります。土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えるのが理想的です。
寒さによるストレス:パキラは寒さに弱い植物です。冬場の室温が10℃以下になると生育が悪くなり、成長が鈍ってひょろひょろになりがち。冬は暖かい場所に移動させましょう。
肥料の過剰または不足:適切な肥料が不足すると栄養不足で弱々しい成長になります。逆に、肥料を与えすぎると茎や葉が急激に伸びてしまい、ひょろひょろしたバランスの悪い姿に成長します。適切な量の肥料を与えましょう。
風通しの悪さ:空気の流れが悪いと葉や茎が密集してしまい、十分に光を受けられなくなります。結果として徒長しやすくなり、全体のバランスが崩れることがあります。見た目に窮屈な感じにならない程度に剪定するといいですね。
病害虫の影響:ハダニやカイガラムシなどの害虫が発生すると、葉や茎が弱り、成長が不規則になることがあります。定期的に葉の裏をチェックし、異変がないか確認しましょう。
伸びすぎた枝はどこを切る?ひょろひょろのパキラに剪定が必要な理由
パキラがひょろひょろになってしまった場合、余分な枝や葉を剪定をすることで健康な成長を促すことができます。
剪定することで得られる効果はおもに次の3つ。
- 樹形を整える
- 健康的な成長を促す
- 管理のしやすさを保つ
樹形を整える:剪定によって不要な枝を取り除くことで、バランスの良い形に育てることができます。
健康的な成長を促す:適切な剪定により、光や風通しが改善され新芽の成長が活発になります。また、幹や枝が太くなり丈夫な株に育ちます。
管理のしやすさを保つ:パキラは成長が早く天井に届くほど大きくなることもあるため、定期的な剪定で適度な大きさを保つことで、日光や水やりなどの管理がしやすくなります。
ひょろひょろのパキラを剪定する具体的な方法とアフターケア

この章では以下の項目を解説します。
- 剪定の手順
- 剪定の基本
- 剪定後のアフターケア
- 剪定した枝を挿し木で活用
剪定の手順
剪定の大まかな手順は以下のとおり。
- 剪定のタイミングを見極める
- 必要な道具を準備する
- 剪定する位置を決める
- 剪定の実施
- 不要な枝や葉を整理する
1.剪定のタイミングを見極める:春から夏(4月~7月)はパキラの成長期にあたり、この時期に剪定を行うことで新芽が出やすくなります。
2.必要な道具を準備する:用意するものは次の3つ。
- 鋭利な剪定バサミ
- 消毒用アルコール(病気の予防)
- 手袋(手を保護するため)
3.剪定する位置を決める:ひょろひょろと伸びた枝は葉が2~3枚残る位置でカットすると新芽が出やすくなります。パキラは葉が大きめの植物なので、日当たりや風通しを考慮しましょう。
一部の枝だけが極端に伸びている場合は、その部分を剪定することで全体のバランスを整えます。
幹が細くなりすぎている場合は、株元近くから切り戻すと力強い新しい芽が育ちます。
4.剪定の実施:枝を斜めにカットすることで、水が溜まりにくく傷口が早く乾燥します。切り口には消毒用アルコールを塗り、病気を防ぎましょう。
5.不要な枝や葉を整理する:混み合った部分を間引くことで風通しが良くなり、病害虫の予防にもなります。
剪定の基本|「バッサリ」切っても大丈夫?
剪定には勇気がいりますが、適切な位置で切れば問題ありません。
剪定する上でのポイントをまとめましたので参考にしてください。
剪定は「成長点の上」で切るのが基本
成長点とは:植物の新しい葉や枝が形成される場所。具体的には、幹や枝の先端や節の部分に位置し細胞の分裂が活発に行われるため、ここから新芽が出る。
成長点(葉の付け根の部分)を残すことで、新しい芽が生えやすくなります。高さを抑えつつ、バランスよく切ることが大切です。
「バッサリ剪定」するときの注意点
一度に切りすぎると植物に負担がかかるため、数日かけて段階的に剪定するのも方法の一つ。時間を空けることで全体のバランスを冷静に見ることもできますよ。
剪定後の形を整えるポイント
遠くから全体のバランスを見ながら、左右均等になるように整えます。太い幹を目指す場合は、少し短めに切るのも効果的です。
剪定後のアフターケア
剪定後のアフターケアを表にまとめました。
アフターケアのポイント | 詳細 |
---|---|
水やり | 剪定後は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える |
日光管理 | 直射日光は避けつつ、明るい場所に置く |
肥料の施用 | 剪定後2週間経ったら液体肥料を少量与える |
風通し | 空気の流れが良い場所に置くことで病害虫を防ぐ |
温度管理 | 10℃以上を保ち、寒さを避ける |
葉水の実施 | 乾燥防止のため、葉の表裏に霧吹きをする |
剪定後のパキラは数週間で新芽を出し始めます。定期的に状態を観察し適切なケアを続けることで、健康で美しい姿に育てることができます。
剪定した枝を活用!「挿し木」で増やす方法
剪定で切った枝を使って、新しいパキラを育てることができます。
挿し木の手順は以下のとおり。
- 剪定した枝を10cmほどに切る。
- 切り口は斜めにカット。
- 水に挿して発根させるか、土に挿して育てる。
- 挿し木を管理。
- 枝の選定: 健康で葉が多くついている枝を選びます。理想的な長さは10〜20cm程度で、葉は2〜3枚残すようにします。
- 切り方: 切り口は斜めにカットし、切り口が水に浸かるようにします。これにより水の吸収が良くなります。
- 水挿しまたは土挿し: 切った枝を水に挿す場合は、毎日水を交換し根が出るのを待ちます。土に挿す場合は、無菌の土を使用し湿度を保ちながら管理します。
- 挿し木の管理: 挿し木を行った後は、直射日光を避け、明るい日陰で管理します。根が出るまでの間は、土が乾かないように注意が必要です。
パキラの挿し木は、特に水挿しが簡単で成功率が高いとされています。水挿しを行った場合、2〜4週間で根が出始め、その後土に植え替えましょう。
まとめ:パキラのひょろひょろを剪定で改善しよう!
パキラがひょろひょろになる原因から剪定で復活させる手順、アフターケアまでをくわしく解説してきました。
ポイントをまとめると以下のとおり。
- パキラがひょろひょろになる原因
- 日光不足、過剰な水やり、風通しの悪さ、肥料の過不足、寒さのストレス
- 剪定が必要な理由
- 樹形を整え、新芽の成長を促し、幹を太くするため
- 剪定の適切なタイミング
- 春から夏(4月~9月)が最適
- 剪定の基本ルール
- ひょろひょろの枝は葉を2~3枚残してカット
- 幹が細すぎる場合は株元近くから切り戻す
- 剪定後のアフターケア
- 水やり:土が乾いたらたっぷり
- 日光管理:明るい場所に置く(直射日光は避ける)
- 肥料:新芽が出始めたら液体肥料を少量
- 風通しを良くし、害虫対策を行う
パキラがひょろひょろになる原因はさまざまですが、適切な剪定とアフターケアを行うことで健康で力強い姿に育てることができます。特に、春から夏にかけて剪定を行い新しい芽の成長を促すことがポイントです。剪定後は適切な水やりや日光管理を行い、バランスの良い環境を整えましょう。
ぜひ今回紹介した方法を実践し、あなたのパキラを理想の姿へと育ててみてください!
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